将来はまだ決まっていない:自分らしく進もう – ジェフリー・ミルマン博士(Dr.Jeffrey Millman)からのメッセージ

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今後のブログでは、STEM分野の革新的な人物へのインタビューが盛りだくさんです。2006年ノーベル賞受賞者である クレイグ・メロー博士 (Dr. Creg Mello)や、OpenAIのCEO サム・アルトマン (Sam Altman)とのインタビューもあります。どうぞお楽しみに!
今日のブログでは、幹細胞研究の最前線で活躍し、糖尿病治療を変革しているジェフリー・ミルマン博士とのインタビューをお届けします。博士の画期的な研究は、インスリン注射を不要にし、幹細胞を用いた治療法で1型糖尿病の根本的な解決を目指すものです。
僕たちは、ミルマン博士に、特に次の2点について質問しました。
- どのようにして成功した研究者への道を歩むことができたのか?
- 競争の激しい研究の世界で、どうやってモチベーションを維持しているのか?
皆さんも、きっと気になる点だと思います。博士からの貴重なアドバイスをぜひ最後まで読んでみてください!
ミルマン博士ってどんな人?
「1型糖尿病患者が生涯インスリン注射をしなくてもよくなる未来」- それがミルマン博士の研究です。
🎥 博士の研究についての動画はこちら。
現在、博士はワシントン大学医学部の医学・生物医学工学教授を務めています。
化学の授業から最先端の研究へ
僕たちが最初に尋ねたかったことは、「ミルマン博士がどのようにしてバイオメディカル研究の道を目指すに至ったのか?」ということでした。幸運にもZoomで博士に直接お話を伺うことができました。
そして、博士のキャリアは決して一直線ではなく、いくつかの転機があったことを知りました。
博士は、高校時代、化学の先生に刺激を受けたことがきっかけで化学工学を専攻しました。しかし、最大の転機となったのはジョンズ・ホプキンス大学の大学生向けの夏の研究プログラムに参加したことでした。この時に博士は、生物学研究の魅力に気づき、こうした研究が、人々の生活を向上させる可能性を秘めていることを実感したそうです。
博士は、「将来の進路は、一度決めたら二度と変えられない、というものではない」と強調しました。僕たちは博士にざっくばらんに、「間違った専攻を選んだらどうしよう? 大学での4年間が無駄になってしまうのでは?」と心のうちを打ち明かしました。すると博士は、「大学の専攻が進路を決定するわけではないよ。人の興味とは変化していくものだからね」と言葉をかけてくださいました。
💡 博士のアドバイス:「名声や経済的なメリットではなく、自分がワクワクするものを追い求めることが大切。」
すべてを変えた瞬間
博士は、どのようにして研究へのモチベーションを維持し続けているのでしょうか? その問いに対して、博士はキャリアを決定づけた瞬間を語ってくれました。
ハーバード大学のダグ・メルトン博士の研究室でポスドクとして働いていた時、博士はなんと2年間もの間、実験が失敗続きだったそうです。インスリンを作り出す細胞を幹細胞から作る開発に取り組んでいましたが、なかなか成功せず、イライラの溜まる日々でした。
しかしある日、培養皿の中の細胞が青く変色している のを発見しました。それは、幹細胞がインスリンを産生する細胞に変化した証拠でした。
博士がこのエピソードを語る様子から、その出来事の瞬間の博士の興奮が感じられました。この成功体験が博士のキャリアを決定づける大きなブレイクスルーとなったのです。
この話を聞いて、僕たちは「自分たちにとっての決定的な瞬間は何だろう?」と考えました。博士のように、僕たちも自分の好奇心を信じ、答えを探し続けていきたいと思いました。
創造性、AI、そして科学の未来
AIが目覚ましい進化を遂げている中、科学の未来はどうなっていくのだろう、と僕たちはよく話します。そこで「AIは医療科学にどのような影響を与えると思いますか?」と博士の見解を伺ってみました。
博士の答えは、とても示唆に富んでいました。博士の考えは、AIはツールとしては強力だけれども、創造性や人間の直感は決して置き換えられないというのです。というのも、博士いわく、AIやビッグデータは確かに研究の進歩を加速させるでしょうが、科学の本質は 「正しい問いを立てること」「新しいアイデアを探求すること」「未知を解き明かすこと」 だからです。
そして博士は、「未来がどうなるのかを心配しすぎる必要はない」と私たちを励ましてくれました。「完璧なキャリアを選ぶことにこだわるのではなく、本当に解決したい問題を見つけることが大切だよ」。
ワクワクが道をきり開く
ミルマン博士との対話を通じて、成功とは、運や才能だけではなく、努力と好奇心、そしてプロセスを信じることだと改めて実感しました。
🔹 興味は変化するもの。それを恐れずに受け入れることが大事。
🔹 情熱があれば、困難があっても乗り越えられる。
🔹 最も価値のある発見は、心から取り組みたいと思える課題を解決することで生まれる。
インタビューを終えて、僕たちは自分自身の「決定的な瞬間」を見つけるまで、挑戦し続けようと、強く思いました
今後のインタビューにも注目!
最後まで読んでくれてありがとうございます! そして、冒頭でお伝えしたとおり、近日掲載予定のインタビューとして、クレイグ・メロー博士(ノーベル賞受賞者)や サム・アルトマン(OpenAI CEO)が登場する予定です!
以下が、近日掲載予定のインタビューです。
💡 サム・アルトマン – AIブームを牽引するリーダー
🏅 クレイグ・メロー博士 – RNA干渉の発見者(2006年ノーベル賞受賞)
🧬 ルドルフ・ライベル博士 – 肥満遺伝子の共発見者(コロンビア大学)
🔬 サマンサ・モリス博士 – 幹細胞研究の第一人者(ハーバード大学)
どうぞ、お楽しみに!
トーマス&クレイグ