スターに学ぶSTEM分野の体験談:ブライアン・キム博士から学んだこと

パート1 – トーマス:自分の「北極星」を見つける

「キャリアを築くことについて話すとき…私が思うに最も重要な変数は『タイミング』です。人によっては、それを運と呼ぶかもしれません。でも、私はこれを単に運とは思いません。タイミングには自分でコントロールできる要素もあります…そのコントロールには特別なスキルが必要です。というのも、そこに非常に高い自己認識が求められるからです。」
ブライアン・キム博士

こんにちは、読者の皆さん!この夏は、僕たちにとって節目の連続でした。僕(トーマス)とクレイグは高校を卒業し、実家から離れて大学の寮に入り、大学で最初の学期がスタートしました。

ワクワクしているかって?―もちろんです。プレッシャーの存在?―少し感じています。

僕は機械工学が一応専攻ですが、まだ、これから進む方向性を見極めたいと思っています。クレイグは生物医学工学の専攻です。2人とも第2専攻も視野に入れて考えている最中で、またサッカーも続け、キャンパスライフも楽しみたいと思っています。毎日のスケジュールはびっしりつまっていますが、充実しています。

ブログの投稿は、この夏、少しペースダウンしていましたが、大学生活のスタートにあわせ、また新しいリズムで再開します。毎月1日と15日にインタビュー記事を載せたいと思っています。そして、STEM分野で活躍する刺激的な人物との対話を皆さんにお届けしていく予定です。読者の皆さんに、刺激や新しいアイデアをもたらすきっかけになれたら嬉しいです。

今日は、ブライアン・キム博士(Dr. Brian Kim)へのインタビューをお伝えします。キム博士とのインタビューは、最初から特別なものでした。博士の答えは驚くほどストレートで、シェアしてくださったことは、どれも僕たちの心に響くものでした。

僕たちは、それぞれに感じるところが違ったので、この対談を2回に分けてお届けすることにしました。パート1では、僕(トーマス)がキャリア形成や将来の不確実性について、博士から学んだことことを共有します。パート2では、クレイグが医学、イノベーション、好奇心に対する博士の見解を紹介します。

はじめに、ブライアン・キム博士について

ブライアン・キム博士は、ニューヨーク市のマウントサイナイ医科大学アイカーン医学校の医師科学者であり、教授でもあります。博士は、かゆみや皮膚疾患に関する研究で世界的に有名な研究者で、ラボでは、免疫系と神経系の相互作用を理解し、炎症、感覚、皮膚の健康を制御する研究を行っています。また博士は、ご自身の発見を革新的な治療法に応用するバイオテク企業を共同設立したことでも知られています

自分の道は、最初からはっきりしていなくてもいい

僕はキム博士に、機械工学が自分の「最終的な道筋」かどうか、まだ確信が持てないと打ち明けました。すると博士は、博士自身、大学時代には自分の道が分かっていなかった、と教えてくださいました。それを伺って、ちょっとほっとしました。

アラスカで育った博士は、お父さんが(韓国で医学を学んだ医師)患者を助ける職業についていたことから、なんとなく自分も医学が向いているかもしれないと思っていたそうです。しかし、特に強い情熱を感じていたわけではなく、医学校で一般内科を学ぶタイミングで、いよいよ自分は間違った道を歩んでいるのではないかと、考え始めたそうです。

💡「人生の転機は、必ずしも劇的な出来事によって訪れるわけではありません。小さな出会いが、あなたの進む方向を示すこともあります。」

博士のお話を伺って僕は思いました。まだ最終地点がはっきりしていなくても大丈夫と。大事なのは、小さなチャンスに勇気を出して飛び込むこと。そして、ひとつひとつのステップが、進むべき道を明らかにしてくれるのだと。

環境を変えることは、自分を試し、成長させるきっかけになる

キム博士は、引っ越しや転職などの「環境を変えること」の重要性についても語ってくれました。環境を変えることで、適応力が養われ、人脈が広がり、自分の成功が環境によるものか、それとも自分の能力によるものかを確かめることができます。

💡 安全な居場所は快適ですが、変化は自信を育みます。

タイミングはスキル、単なる運ではない

僕にとって最も印象的だったのは、博士が「タイミング」の重要性を指摘されていたことです。努力や情熱、メンターの存在は、誰もが大切だと言います。しかし博士が特に強調していたのは、これまで誰からも聞いたことのなかった「タイミング」の重要性でした。

💡「タイミングは運だと思われがちですがそのうち30%だけが運で、残りの70%は自己認識によって高めることができます。」

「時に、掲示板の小さなチラシや何気ない会話といった、ごく些細な出来事が人生の方向を変えることがある。」そう話しながら、キム博士は、ご自身のキャリアの転換点となった出来事を話してくださいました。

医学生だった頃、博士はふと掲示板に貼られていた「NIHでの1年間のリサーチ募集」のチラシに目を留めました。興味をもって応募しましたが、初回は不合格。2回目は補欠扱いでしたが、のちに無事参加できることになりました。

このNIHでの経験は、博士の研究や科学、そして医学への見方を根本から変えました。

NIHでは、皮膚科研究に取り組み、生涯のメンターとなるスティーブ・カッツ博士との出会いもありました。まるで偶然のように見える出来事が、博士のキャリアの基盤を形作る瞬間となったのです。もしあのチラシを目にしていなければ、博士は家庭医になっていたかもしれない、と振り返っていました。

ほんの小さな出会いが、人生を大きく変えることがある。その象徴的なエピソードです。

僕はこの話を聞いて、「そうした大事な“タイミング”をのがさず、つかみとるには、どうすればいいですか?」と博士に尋ねました。すると博士は、毎年、自分の目標や目の前の機会を振り返り、「今が動くべきタイミングかどうか」を自分に問いかける時間を持っていると教えてくださいました。その習慣が、数年前にワシントン大学からマウントサイナイへ研究室を移すという大きな決断にもつながったそうです。

💡 「自分の内なる声に耳を傾けなさい。それがあなたのガイドです。」

僕が強く感じたのは、タイミングをつかむとは、何も目の前のすべての扉を開くことではないということです。自分の目標に照らして、本当に開けるべき扉を見極め、その瞬間が来るまで忍耐強く待つこと—それが大切なのだと学びました。

ガイドを作る:自己認識と自信

博士は、適切なタイミングを理解するにはスキルが必要で、その基盤となるのが自己認識だと話されていました。では、その自己認識はどう育てればいいのでしょうか。博士の答えはこうです—環境に左右されず、自分自身により高い基準を課すこと。

博士はこう説明しました。成績、肩書、名声—それらには意味がないわけではないが、ときに空虚な指標になってしまうことがあると。博士は、大切なのは、自分が社会にどのように貢献しているかという視点だ、と強調されていました。

💡 「履歴書の陰に隠れないで、あなたの仕事が世界にどんな影響を与えているのかを自問しないといけない。」

ここで僕が学んだことは、社会的地位を追い求めるのではなく、実績を積み重ねることこそが、自信と生き方、進む方向を明確にしてくれる、ということです。

最後に

キム博士との対談を通して、僕は安心感と、同時に緊急感を覚えました。安心感は、自分の道をまだ完全に描けなくてもよいということ。緊急感は、日々の小さな選択やタイミングが思った以上に人生に影響すると知って、『うかうかしていられないぞ』という気持ちになったことです。

次回のパート2では、クレイグが、キム博士のビジョン、好奇心、そして「2年ルール」と呼ぶメソッドに関する洞察をお届けします。どうぞお楽しみに!

では、また!
トーマス

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