形成外科医とは:ジャスティン・サックス博士(Dr. Justin Sacks)との対話

今日は、ワシントン大学医学部で形成外科部門の責任者をつとめるジャスティン・サックス博士にお会いして伺ったお話をお伝えしようと思います(博士はビデオも出しています。ぜひ見てみてください)。

昨年の夏、僕は形成外科の複雑さや医学におけるビジネスの役割について博士からお話しを伺う機会がありました。サックス博士は、非常にお忙しいスケジュールの中、日曜日にオフィスで会ってくださり、医療の道を歩むことになったきっかけや、ご専門の形成外科への情熱、そして、専門医になるまでの厳しいトレーニングについていろいろとお話しを伺いました。

形成外科医の仕事とは?

ミーティングは、博士から僕への「形成外科医とは何だと思う?」という質問から始まりました。

その質問をされたとき、僕の頭に真っ先に思い浮かんだのは、ハリウッドスターの完璧にスムーズで、しわのない顔でした。そこで僕は「美容整形、例えば鼻の形を整えたり、フェイスリフトしたりすることですよね?」と答えました。サックス博士は僕の答えに笑ってから、詳しく説明してくださいました。そして、形成外科とは人の外見だけではなく「体」自体を非常に複雑な方法で再構築することなのだと知りました。

サックス博士は、形成外科医がしばしば体の一部からきりとった組織を、別の部位に移して「再建(リコンストラクション)」することを助けることだと説明してくださいました。博士は、がんや外傷から患者の人生を再建するのを助けることに最も仕事の意義を感じているそうです。こうした再建は、人のフォームと機能の両方を回復することであって、非常に感動的でまた崇高なものだと感じました。

そしてまた高度な技術も必要です。例えば、マイクロサージェリーでは、髪の毛よりも細い縫合糸を使って、顕微鏡で非常に小さな血管を縫合します。それがどれほどの精密さと集中力を必要とするか、想像してみてください!

単なる外科医以上の存在

サックス博士は、外科医であるだけでなく、研究者であり、教育者でもあります。研修医や他の医師の可能性をひろげ、難題を解決するよう訓練しているということでした。博士とのお話しでは、博士が指導することに特に献身的に取り組んでいらっしゃることがよく分かり、とても印象に残りました。

サックス博士の経歴について

博士はニューヨーク市の出身で、ニューヨーク、ピッツバーグで勉強されたのち、ヒューストンのMDアンダーソンがんセンターで医学教育を受けました。MDアンダーソンで教員職にはじめて就き、その後10年間ジョンズ・ホプキンズ大学で過ごし、2020年にワシントン大学の形成外科部門を率いるためセントルイスの今のポジションに移られたということです。

ビジネス的視点で医療を見る

医学のビジネス側面についてもお話しがありました。博士は特に研究プロジェクトに対する資金調達の際に、財政的また管理的側面を理解することの重要性を強調されていました。

博士はMBAも取得されており、それによって医療機関がどのように運営されているか、医療資金の複雑さをどのようにナビゲートするかについて貴重な洞察を得たそうです。博士のお話しを伺って、医療専門家になるには、科学や技術スキルを習得するだけでなく、医療のシステムを理解することも必要だと改めて気付きました。

僕は、バイオテクノロジーや発明を商業化すること(将来的には自分の発明を商業化することが夢です!)に情熱があるので、ビジネスも学びたいと考えてきました。しかし、サックス博士とお話しさせていただいて、ビジネスを学ぶことによって、医療業界全体をより広く理解できることを知り、ビジネスを学ぶ新しい動機を得た思いです。サックス博士には、大変貴重なお時間を割いていただき、形成外科のお仕事の難しさと意義を知ることができ、心から感謝しています。

今回はここまでです!読んでいただきありがとうございます。また次回お会いしましょう。


クレイグ

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